「空を飛ぶ」ことを仕事にする。
それは、ドクターヘリや報道、物資輸送など、
社会の最前線で活躍するプロの証です。
「事業用操縦士免許」とは、操縦士免許の種類のひとつです。
主に報道や遊覧など、企業が利益を目的としてヘリコプターなどの航空機を
利用する場合に必要な資格です。
この免許を取るためには、何段階にも及ぶ試験に加え、
操縦許可の申請をする必要があります。
この記事では「職業免許」への道のりを詳しく解説します。
事業用操縦士免許と自家用操縦士免許との違い
自家用操縦士免許は報酬や対価をもらわずに、
航空機や自家用のヘリコプターなどを無償で運航するために必要な資格です。
それに対し事業用操縦士免許とは事業や輸送等、
有償で運航可能になる資格になります。
自動車運転免許に例えると2種に相当します。
2013年現在、団塊の世代の退職やビジネスジェットの普及により
この資格の需要は高まっています。
事業用操縦士免許とは?
国土交通省が管轄する国家資格のひとつが、この「事業用操縦士免許」です。
事業用操縦士の国家試験では、年2回実施される学科試験と実地試験
(自家用操縦士免許と同様)の他、
追加で日本事業用操縦士の学科試験と実地試験を受け、
合格しなくてはなりません。
事業用操縦士免許取得の行程
事業用操縦士免許の場合、最初に航空無線の免許を取得し、
操縦練習許可書の申請を国土交通省に提出します。
このときに航空身体検査が行なわれますが、
健康的な身体であれば特に問題はありません。
その後、パイロットスクールに通い、操縦の練習と、
航空力学などの座学を受けます。
これらの受講を完了後、
自家用操縦士免許と同様の学科試験を受験・合格すると、
次は口述試験、実技試験が含まれる実地試験を受けなければなりません。
そして、それに合格すると、まずは1段階目となる
自家用操縦士免許の取得となります。
次の段階では、多くのフライト経験・時間が条件として課される、
日本事業用操縦士の学科試験・実地試験を受けます。
この2段階の試験にすべて合格して初めて、
事業用操縦士免許を取得することができるのですね。
事業用操縦士免許の実技試験
ここでは、
自家用操縦士免許と同じく知識や操縦の技術を試験します。
運航知識、飛行前作業、離着陸、異常時及び緊急時の操作、
航空交通管制機関等との連絡ができるかなどの総合能力を判断します。
また外部視認飛行や野外飛行なども行なわれます。
事業用操縦士免許の学科試験
学科試験では、航空工学などを中心とした試験科目が課されます。
航空工学や気象についての知識、空法や通信について試験します。
海外で免許を取得した場合は、航空法規のみ日本で追加受験する
必要があります。
受験資格
主な条件は以下の通りです。
満18歳以上、空身体検査証明(第1種または第2種)
所定の飛行時間を満たすこと学歴は不要ですが、
身体・精神面の適性は厳しく審査されます。
必要な飛行時間
事業用ヘリ操縦士になるには、最低150時間以上の飛行経験が必要です。
この中には単独飛行、航法飛行、夜間・計器訓練などが含まれます。
学科試験の内容
学科試験では以下を学びます。
航空法規、航空気象、航空工学、航法
無線通信、運航管理、などです。
座学量は非常に多く、独学はかなり困難です。
実地試験の内容
実技では、
- 離着陸操作、
- ホバリング
- 緊急時操作
- 精密操縦
などが審査されます。
特に安定したホバリングは最大の関門です。
試験の難易度
合格率は高くありません。
技量不足・判断ミス・安全意識不足は、即不合格につながります。
「安全第一」を徹底できる人だけが合格します。
受験地
主な訓練・受験地は、国内ヘリコプタースクール
航空会社系列訓練所、海外(米国など)
海外で免許取得後、日本で書き換えるケースもあります。
講習費用
事業用ヘリコプターの受講費用は非常に高額です。
自家用ヘリ免許:約300〜400万円
事業用追加訓練:約700〜1,000万円
総額1,000〜1,500万円以上が目安です。
受験費用
試験料自体は数万円ですが、実質的な負担は訓練費用が大半です。
免許更新・定期審査
免許自体は失効しませんが、
定期技能審査、身体検査(毎年)
が必須です。
これを怠ると操縦できません。
英語能力
国際業務では、航空英語能力証明(ICAO) が必要です。
最低限の航空英語力は必須条件です。
就職先・活躍分野
事業用ヘリ操縦士の資格を持っている人の活躍する場所は
とても多いですね!
- ヘリ運航会社
- 報道機関
- 救急・消防
- 観光・遊覧会社
- 測量・建設会社
社会インフラを支える仕事です。
最近ではドローンの開発が顕著なのでヘリコプターの仕事の
分野にもドローンが運用されている事も増えてきました。
事業用ヘリコプター操縦士の年収の目安
勤務先や経験によりますが、
初任:400〜600万円
経験者:700〜1,000万円以上も十分に狙えます。
事業用ヘリコプター操縦士に向いている人
- 冷静な判断ができる
- 責任感が強い
- 集中力が高い
- 空が好き
- 情熱と覚悟が必要です。
注意点
- 訓練は非常に厳しい
- 維持費・更新費がかかる
- 常に安全責任を負う
- 夢と現実の両方を理解しましょう。
国内の主要フライトスクール一覧
1. アルファーアビエィション(下妻運航所など)
日本最大級のヘリコプター訓練校として知られ、
圧倒的な合格率と就職実績を誇ります。
特徴: 警察、消防、海上保安庁などの官公庁パイロット受託訓練も行っており、
教育の質が非常に高いです。
強み: 就職支援が手厚く、民間企業へのパイロット輩出数もトップクラス。
最新のシミュレーターも完備しています。
2. つくば航空(つくばヘリポート)
茨城県を中心に、防災ヘリの運航受託も行っている実力派スクールです。
特徴: 「仕事をしながら訓練」ができる柔軟なシステムがあり、
社会人からプロを目指す人が多いのが特徴です。
強み: 自社で航空測量や遊覧飛行などの「航空運送事業」を
行っているため、現場に近い環境で学べます。
3. 中日本航空専門学校(岐阜県)
航空業界を目指す学生のための名門専門学校です。
特徴: 3年制などの長期カリキュラムで、
操縦だけでなく整備知識や航空理論を基礎からじっくり学べます。
強み: 学校法人ならではの奨学金制度や、
大手航空会社への安定したパイロット就職ルートが魅力です。
4. 雄飛航空(成田・川島ヘリポート)
首都圏を拠点に、プロパイロット養成に力を入れているスクールです。
特徴: 実際のビジネス運航(チャーター便など)を
行っている会社が運営しているため、より実践的な技術を学べます。
強み: 国内で一貫して訓練を行うルートに定評があり、
マンツーマンに近い密度の濃い指導が受けられます。
5. 東日本航空専門学校(宮城県)
東北地方を代表する航空専門学校です。
特徴: 操縦科において、プロとして必要な知識と
技量を体系的に学べるカリキュラムが整っています。
強み: 地方公共団体や民間航空会社との繋がりが深く、
地域に根ざした就職実績があります。
スクール選びのチェックポイント
「第1種航空身体検査」に合格できるか。
入学前に、自分がプロ基準の身体検査をパスできるか確認が必要です。
多くのスクールで相談に乗ってくれます。
一貫教育か、海外併用か
「国内で全て完結(日本独自の天候に慣れる)」か
「海外で飛行時間を稼いで国内で切り替える(コストを抑える)」か、
予算と期間に合わせて選びましょう。
使用機体
自分が将来乗りたい機種に近いか、または汎用性が高いかも重要です。
新幹線の運転士になるには?道のりや免許、給料まで徹底ガイド!
まとめ
事業用ヘリコプター操縦免許は、
空の仕事の中でも最上級クラスの資格です。
費用も難易度も高いですが、
人の役に立ち、社会を支える誇りある仕事。
「本気で空を仕事にしたい人」にとって、
これ以上ない挑戦と言えるでしょう。
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最後までご視聴頂き有難うございます。
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